「ニコニコ動画」で見られる、主にMAD動画の感想と紹介
スポンサーサイト 
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
アイドルのそのままの魅力を伝えることの難しさ・面白さ 
1つの動画と,それに対する多くの記事.そしてPからのそれぞれへの返答.
それらを使いながら,ニコマス作品のあり方について考察してみます.

◆動画 / museP(musePのときど記
 
◆記事
イベント 『じっくり語り語られてみよう』 に参加した作品・語り記事を基にした記事です.
作品のネタばれを含みますのでご注意ください.
他の方の語り記事一覧 → 『No.23: 春香×さくら(丹下桜)『10th anniversary』



基本は,musePからの返答(語って頂きました。)のみで記事を構築しています.全ての話題に触れるのは文章量・私の力量の面で無理だったので,3つの話題に絞ってまとめました.

★ ニコマス制作者としての2つの側面

10人分の語り記事返答の中で,musePが特に語っていたのが「プロデューサー的視点(P視点)」と「ディレクター的視点(D視点)」とのジレンマである.簡単に述べると,
 - P視点: 春香というアイドルのもつ「そのまま」の魅力を皆に知らせたい
 - D視点: 動画編集者として,もっと手を加えて派手なエフェクトなども加えたい
の2つの視点だ.

春香の魅力について,
 "春香に魅了されて愛して止まない人は,春香のどこが良いのか実はよく分かってないのかもしれませんw" (To 七宮
 "春香はなんにもしなくても魅力的なんです.それを少しでも多くの人に気づいてほしい" (To tenten
と言っている様に,"無色であること"(To dbdbP) が春香の魅力として捉えられている.

だからこそ生じる悩みなのだろう.そういった魅力を伝えたいのであれば,何を強調していいのか分からなくなる.エフェクトをかけることが「無色であること」を否定しかねない

今作は「P視点」の要素が大きい作品である.昨今のいわゆる「ニコマスってスゲーな」と思わせるような派手な演出は無く,バリバリのエフェクトで魅せる場面もない.museP自身も "地味で薄くスルーされるんじゃないか" (引用元)という恐れを抱いていたようである.

しかしながら,春香の魅力を伝えたいという目的は十二分に発揮されていたと言える.10人の語り手さんはこぞって「むしろエフェクトが不必要だ」という見解を出していた.また,"エフェクトとかの価値は相対的に下落していて,もっと別のもの・・・演出の巧みさとか,Pの表現の独自性とか,そういうところの方が好まれているように思います"(To ガラクタのコメ欄)という意見からも分かるように,エフェクトが無いことでの魅力もある.

★ musePの本音に迫る

ここまで展開した論を使いながら,musePの悩みにもクローズアップしてみよう.

2009年の春香の誕生祭に際して投稿された動画の中ではmusePの作品は再生数が回っているほうであるが,それよりも再生数の多かった②作品を意識しているようである.
 - KenjoPの「Forget-me-Not」
 - OGOPの「Princess Brave! (少女病ver.)」

再生数が全てと言うつもりはさらさら無いが,数値が大きいということは,それだけ多くの人の目に触れられているという動きがたい証拠でもある.musePの目的が「春香の魅力が伝わって,春香のことを前より少し好きになってくれたなら,とてもとてもうれしい,プロデューサー冥利に尽きる事です.」(To arakawa77)という部分にあるのだとすれば,それだけ多くの人の目に触れることは目的にもかなう部分があるだろう.

だとしたらもっと多くの人にも見てもらいたいのかもしれない.贅沢な悩みかもしれないが,春香の魅力をもっともっと伝えたいという欲があるならば,持っていて当然の悩みだと思う.musePの春香への思いから察するに,むしろこの再生数でも不満が残るのだろう

技術論的な話に落とし込む.
要は,自分の動画の対象視聴層をどこに置くかということに尽きるのではなかろうか.それ次第で「P視点」と「D視点」のバランス配分が決まる.簡単に3つに分けてみる.
 ①春香の魅力を既に知っている人
 ②春香は知ってるけど,そこまで魅力を知っているわけではない人
 ③春香をあまり知らない人

今作の僕の感想は,①の人に大ウケ,②の大半が納得,しかし③の人に響かせるには少し弱いかな,というものでした.①の人にとっては垂涎物だったんじゃないのかと思われます.

普段からニコマスを見る人は置いとくと,たまに見る人ではニコマスの技術力を期待する人が多いと思われます.作品を作るうえでどの視聴層にまで届かせたいのか,どの視聴層をターゲットにしたいのか,で「D視点」占める割合が大きくなってくるんじゃないのかな.③の人すら相手にしたいのなら,図抜けたエフェクトや目を惹く演出があってもいいのかな.

まあ,あまり「D視点」を大きくしてしまうと「愛が無い」とか言われてしまう側面もあるので難しいんですけどねw To グレゴールのコメ欄でグレゴールさんが言っているように,バランスが難しい.③の人すら巻き込んだ上で,さらに春香を好きにならせてしまうような作品,こういうのが作れたら最強だと思います.「全然アイマス興味なかったのに,この動画で春香が好きになりました」みたいなコメントが流れたらすごいよね

逆に,
そういう「D視点」を一切排除して「P視点」に特化した作品も見てみてみたいかも.視聴者のことを度外視して,musePが "動画屋としての変なプライドを捨てて,春香の魅力だけで勝負する動画"(To dbdbP)というのは強い魅力を放ちそうです.①の人は涙を流さんばかりに喜ぶだろうし,そういった動画が②③の人にどういう感想を抱かせるのかを見てみたいものです.自分勝手な希望ですがw

★ 作品構成: 視聴者に物語をゆだねるという手法

作品そのものの作りについて.

特定のPを設定せずに,敢えて多くを語らないことで視聴者に物語をゆだねるというのが面白かった.それはmusePの設問の「あなたの考える“この作品に登場する春香”のPってどんなヤツ?」という部分に集約されていたようです.10人からは「春香によく似たP」という返答が多く,あまりバラけませんでしたがw 質問の仕方を変えていたら,もう少し別なものも出てきたかもしれませんね.

僕が面白いと思った理由は,「この作品に至るまでのPと春香のストーリー」を完全に視聴者に委ねているというものでした.今作は結末から見せられるわけです.10年後(9年後?)のある日を切り取り,それを動画として見せる.そして動画中に,その間のストーリーを想起させるヒントは含まれてない.

”ここまでの特定の道を連想させてしまうような間奏シーンやPの姿は極力排除した.春香がこんな歌を歌うとしたらどこなのか・・・それすら見ている人の想像に任せたくて”(To 音P) とある.どんなPがそこにいるのかという情報を徹底的に排除することにより,視聴者が勝手に想像できるわけです.RPGで言うなら,FF的手法ではなくてドラクエ的手法(主人公=自分 を作りやすい).

答えだけが用意されていて,その過程をゆっくり想像して楽しんでいってね! というのは面白いなあと思ったのでした.答えがあるから妙な不安もないし,見る側としてはスッキリなんですよね.どんな自由な過程を描いても,皆が同じ答えにたどり着くように仕向けられている.巧いなあ.

★ ほぼ私信

To damehumanoidTo arakawa77での,ミッドカメラ云々のやり取りはOGOPの記事ですね
 → カメラ [no good life]

トカチPの記事が,何かしらの役に立つかも.
 → 早回し感の薄め方 [トカチP アイマス動画日記]
 → ダンスシンクロ動画の既視感 [トカチP アイマス動画日記]


★ まとめますと

「じっ語」のまとめにはなっていないけど,こういう形で考察するに至りました.僕がまとめを書くとこういうことになるのです.皆の熱い想いを乗せるための企画ですが,クールダウンという意味でこういう論展開も許してね.

museP,そして10人の語り手さんが更にどういう感想を抱くのか気になるところですが,語ってないけど何か感想を得た人,語るのは恥ずかしいけど何かmusePや春香さんに想いを伝えたい人が出てきたのなら嬉しい限り.musePのブログで愛を叫ぶか,もしくは動画のコメントに愛を叫んでみましょうぜ! 

ステレートな春香さん,そしてステレートなmusePの魅力が増した語り企画でした.

COMMENT

 管理者にだけ表示を許可する

TRACK BACK
TB*URL
Copyright © 2005 爽快・楽しくなる動画. all rights reserved.

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。